クラッシュのパンク精神は本当にファンの事や未来の事を考えていた。ピストルズの「全ての一般的な概念を破壊する」といったスタイルとは対照的に「よりよい未来への地盤固めをする為の音楽、政治活動」といった感じで、自分達の事よりもまずファンの為に、そして未来の為にというスタイルである。 だから、お金の無い人達の事をよく考えている。例えば、どんなに大物になってもライブのチケット代は常に最低の金額をキープしていたり、レコードでは3枚組だった4thの『サンディニスタ!』を出す時も、アルバム1枚分の値段でリリースしろとレコード会社に言い張って、結果として自腹を切る形で実行したり。前に、B'oが昔のシングル何枚も同時にリリースするという、全くファンの金銭面を考えない事をしたが、クラッシュの爪の垢でも飲ましてやりたい気分だ。他には金が無いのに地方まで追っかけてきたファン達の多くをタダで会場に入れたり、ライブ終了後には野宿するしかないファン達の為にメンバーのホテルの部屋に雑魚寝させたりと、本当に何から何まで尊敬できる存在である。こんな感じだから、メンバー達はいくら売れても、あまりお金は持っていなかったようである。お金の為に再結成をするバンドはいっぱいいるのだが、このクラッシュだけはお金では絶対動かない。どんなに再結成のオファーを受けても断り続けた。そして、未来に希望を持つように歌い若者達に生きる気力を与えた。こんな歌詞がある。
「俺はいつも打ちのめされてきた。いつも放り出されてきた。しかし諦めたりはしない。(途中略)あんたの悲しみがどうしても消えない時、それは惨めだろう。床を打って、さらに惨めになって落ち込むだろう。しかし、何か方法があるものさ。何もかも不利な状況が逆転する時はくるはずさ。何も無い所から摩天楼が少しづつ大きくなっていくように。俺は決して諦めない。」
I'm Not Downより 3rd『ロンドン・コ―リング』収録
不況下で失業保険で食い繋ぐしかなかった若者達は、勇気づけられた事だろう。 クラッシュが素晴らしいバンド哲学、パンクスピリッツを持つのに一番影響を与えたのは、ギターのジョー・ストラマーである。「どんなに絶対絶命の窮地に立たされても、絶対に諦めない!!」「過去と向き合い、前進する事が大事だ」こういった言葉だけではなく、行動でも示していた。そんなジョーという人間に助けられ、勇気づけられた人達というのは、本当に多い。 そのジョーの訃報が2002年に、世界中を駆け回った時に一体、どれだけの人が悲しみ、どれだけの人が涙を流したかは想像も付かない。管理人も涙を流したその一人である。政治的な活動も目立つU2のボノが「彼等こそがU2のルールブックさ」という程のクラッシュは、音楽性、精神性全てが人々を惹き付けている。それは、今までも、そしてこれからも永遠に語り継がれていく事になるだろう。
アーティスト紹介でも、『THE CLASH』は掲載してます。
